ピンクうさぎ、かめに負ける

雑記帳。ご興味に合いましたらいらしてください。

DEATH NOTE Exhibition展 東京池袋 行ってきました (記事1)

DEATH NOTE Exhibition展に行ってきました

 

 

 漫画コンテンツをつらつらと追いかけて十数年のオタクなのでデスノートの原画展が池袋アニメイトで開催されてると聞いて滑り込みで行ってきました。

 

deathnote-exhibition.com

東京会場

開催期間
2023年9月8日(金)~10月9日(月・祝)
開催時間
月~金 11:00~21:00 / 土・日・祝 10:00~20:00
会場
Space Galleria

 

 最初は。懐かしいな、ぐらいの気持ちで行ったのですがコミックスで見る絵そのまま、かつ生き生きとした筆致の原画を見てるうちにノートを再び手にした主人公ライトみたいにジャンプ本誌連載をリアルタイムで追ってたときの記憶が甦ってきて、いつのまにか当時から20年も経ってしまっているのに電撃に当たったように当時のことをまざまざと思い出した気持ちを書いておきたいなと思ったので記事にします。

 

 漫画『DEATH NOTE』は2003年から2006年に『週刊少年ジャンプ』で連載されていた漫画で、少年漫画らしからぬ物語設定とスリリングな展開で、少年漫画ファン層を越えてデスノートという単語が通じるぐらい話題になっていました。

 連載中から毎週の怒濤の展開を追いかけて予想をしながら、リアルでもネットでも読者たちは感想交換をしていたと思います。デスノート本誌連載時の2000年代の初頭、その当時も週刊連載の漫画を追いかけて感想を交換しあう場はインターネットにもありました。でも2023年の現代と大きく違っていたのは、そのインターネットの場にアクセスする環境。デバイスが、いまとは違ってスマホが普及していない時代であったので、ほとんどの人はデスノ作中のライトとLが触っていたようなデスクトップパソコンやノートパソコンでインターネット環境にアクセスするのが主流だったんだと思います。私もその当時、パソコンだったか、ノーパソかでネットをしてました。

 インターネット上で漫画を話題とした意見交換をしたい人が集まるサイトもいくもありましたが、大手企業のサイトにまけず劣らず、個人が開いている掲示板もたくさんある時代だったと思います。そのなかでも相当の訪問者、閲覧数があったのではないかというサイトの1つに『2ちゃんねる』というサイトがあり、自分もそこを見ていました。~~*ネットの『2ちゃんねる』というのが何かというと、巨大掲示板とよばれる多様なジャンルの話題を押さえた掲示板を集めたサイトで、そのなかに漫画の話題の掲示板もあり、『DEATH NOTE』の話題に特化したスレッドもできていたんですね。そこに行けば、いろんな感想がみられたんです。*~~ デスノが載っている本誌『ジャンプ』が発売されるやいなや、0時を解禁として感想が書き込まれていってたんですよね。

 ほんとうにあの当時、連載を追っていったときは最新話を読んでいろんな感想を言いあって、展開を予想して、コマの隅までつつきまわって予想を立てて掲示板で披露して。でも、一週間待たないと続きはわからないということで、発売日に盛り上がって発売前日に最新情報を心待ちにするというかんじで、いろいろスレッドがながれていってましたね。

 当時の『2ちゃんねるデスノのスレッドの書き込み内容について、ちゃんと検索すれば『2ちゃんねる』のログで正確なところが出てくるのだと思います。でも私が当時、デスノ連載を読んで、すべての『2ちゃんねる』スレッドをくまなくすべて読んでいたのかというと、そんなことはないし。スレッドを読んだ内容を正確に覚えているかというと、そんなこともありません。2023年のいまになって、デスノ原画展を見て当時のことを思い出したままに、その当時ネットでほかの人の感想とか予想がすごく楽しかった、という思い出のままに、あるひとりの思い出話としてここに書いてみたいと思います。

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 たぶん。

 ストーリーで、主人公ライトがノートを拾って使い始めて最初の追跡者との対峙のあたりまでは、2ちゃんねるのスレッドに書き込まれるのも考察や展開の予想、そんな内容でスレッドにレスとして文章で書き込まれることが多かったと思います。(参照=7話から14話)小畑健先生の描く追跡者の美貌から、主人公ライトではなく追跡者のほうを応援する内容もずいぶん多かったと記憶しています。追跡者美空ナオミの、決戦の最後の描写にはいろんな憶測が飛び、ずいぶんあとまで再登場を願う声がありました。

 Lが出てきた話あたりからですかね。(参照=11話)デスノのスレッドに画像が投稿されるようになってきたんですね。まあ・・・、デスノの画像です。デスノコラと呼ぶものですね。悪意を持ってつくったものではなかったんです、こう言ってもいまだったら絶対許されませんね。2003年当時は、23年現在よりだいぶ緩かったんですね。『2ちゃんねる』というサイトはネットの隠れ家だという意識もあったのでしょう。2ちゃんのなかだけでは、容認の空気がありました。悪いことでも、当時、すごく、楽しかったんです。

 物語のなかで主人公の最初の対決の結果として、連載時から相当人気のあった美空ナオミが明確に描写をされないまま死を迎えるという結末と、Lというミステリアスなキャラの登場、そして少年誌の登場人物としては年齢層が高めな警視庁の面々、そのやりとりに目をつけたのか。ページまるごと、もしくはあるシーンの流れをそのまま使うため、数ページを一枚にした画像のフキダシのセリフをコントにした画像がレスされてたんですよね。されてた、見た、見たような気がするな(すっとぼけ)。毎週の本誌発売解禁と同時に怒濤の勢いで感想と展開の予想が交わされたあとの息抜きといったとこでしょうか。緊張感のある展開の緻密な書き込みの絵柄だからか、ずっこけた内容のつくりのものが喜ばれていたような気がします。どんなシーンのものも見たような気がしますが、人気のページもあっていろんな人に使われてるページもありました。(参照=2巻89~90p.)

 で閑話休題デスノート原画展の話です。原画展では相当のページ数原画が展示されていました。もしデスノートを未読の人が観てもおおまかなストーリーがわかるぐらい、内容に沿って原画が順に展示されていました。東京会場では、1話のリュークの登場からレイ・ペンパーとの対決、ライトとLの出会い、そしてライトとLの疑惑の絡む共同捜査。ちょっとした仕掛けのあるライトの部屋の再現もあって、楽しい会場でした。

 で、ライトと、竜崎としてのLの大学でのシーンの原画を見たときに、連載をリアルタイムで読んでたときのことを雷に打たれたみたいに思い出したんですよね。それがどの原画かというと。

 東京会場原画展では、3巻84ページの大学でのテニス対決シーンのライトとLの顔が向かい合うコマのページが展示されていたのです。

捜査本部に

連れていく事

やはり勝つには

先手を打つことだ

 

もちろん原画なのでペンからトーンの貼付、ホワイト修正のようすまでバッチリ見られたわけですが・・・、Lのコマに入っているホワイト修正に目が釘付けになってしまったんですね。どんなホワイトが入っていたのかというと、一度Lにライトと同じように汗を描写していながらLだけはホワイトで修正して消している様が見てとれたのです。いま私が手元に持っているコミックス3巻の同ページでは、ライトと対照的に汗をかかずに涼しい顔をしてテニス対決をしているLの描写で載っています。

 ライトとLの二人が自分の素性を隠しながらお互いの能力を推し量るテニス対決を、ライトと違って汗ひとつかかずにひょうひょうとこなすシーンから受けたLの変人っぷり、常人じゃない浮き世離れした感じがすごい際立っていて、すごく印象に残っていたのを体感として思い出して、キャラクター描写の技巧にぞっとしました。

 自分はコンテンツを読むオタクで、描く側ではなかったので原画展を見にいって得られるのは好きな漫画の原画をまじかで見られるレアリティ体験ぐらいだろうと思っていたのですが20年の時を経てから、当時感じた感動が考えて練り込まれてできた表現を受け取ったものだと目の当たりにできたのがとても大きな体験でした。

 

 と、なんとなくで行った原画展、から急転直下で当時のことを急に思い出してからの書きたいところがまだいくつもあるのですが。思うがままに書いてみたら長くなってしまったので、ここまでは(記事1)として、(記事2)にまだこのあとのことを書きたいと思います。

DEATHNOTE-EXHIBITION展は大阪展がまだ開催中(23.11.19日現在)なので、ぜひ見てほしいです。

 

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