個人的なお金のルールのことですが、私は貯金箱を二つ持つことにしています。
どのような貯金箱を二つ持つのかというと、一つはいつでも開けられる貯金箱。そして、もう一つは開けられない貯金箱。
開けられない貯金箱といっても、入れてしまったお金を本当に取り出せない貯金箱ではなくて、
開けてしまったら元に戻らないとか。開けるためには鍵が必要だとかの、一手間かかる貯金箱です。
私はその開けられない貯金箱に、鍵のかかる青い象の貯金箱を使っていました。鍵が付属していて、その鍵を使わないと開けられないつくりです。青い象の貯金箱に付属していた鍵はそんな複雑な作りではなくて、簡単なT字型のようなひらべったい金属片でした。その鍵を貯金箱とは違うところに保管していたのですが、そのただの金属片のような見かけが災いしてうっかりしたことに、その鍵をなくしてしまいました。
ほんの少額を貯金していただけとはいえ、鍵があれば開けられるはずのかわいらしい象の形をした貯金箱をたたき割る気にもなれず。
青い象の貯金箱は、本当に開けられない貯金箱になってしまったのです。
しばらく、青い象の貯金箱は中に貯金した小銭のぶんの重量のあるインテリアになってました。が、この青い象の貯金箱は実はけっこうな人気商品だったらしく、むかしからシリーズが出ているものだったということを知り私はすぐに同型を買い求めました。新しく買った同型の貯金箱は赤い象で、その赤い象の貯金箱に付属していた鍵を使って青い象も赤い象も開けることができるようになりました。
青い象と赤い象の貯金箱は、鍵がまた手にはいったことで鍵があれば開けられる一手間かかる貯金箱になり。私の二つの開けられない貯金箱になりました。開けられる貯金箱一つと、開けられない象の貯金箱二つを使うようになったのです。鍵の紛失のせいとはいえ、二つになってしまった開けられない貯金箱の青い象と赤い象の貯金箱たちには貯金の目標を二つの貯金箱それぞれにたてて使っていこうと思っています。
でもまた、鍵をなくしてしまったりしたら同型の貯金箱を買って、鍵を手に入れなければならなくなってしまうという心配も払拭できません。なので、開けられない貯金箱として100円均一で缶詰型の貯金箱も買ってしまったのである。完全に密封された缶詰に小銭を入れる口だけがついたもので、缶切りでぎこぎこやってしまえば底は抜けてしまうが中身を出せるという貯金箱。缶詰を開ける缶切りならどこでもあるものを使えるから、鍵の心配をしなくてすむのですが……。
これほど貯金箱の中の小銭の出し入れの心配のために、貯金箱の開封方式の違う貯金箱を買いそろえてしまい貯金箱が増えてしまうのは困りものです。